調布市の歯科、歯医者なら精密治療が評判のあきら歯科

 京王線柴崎駅南口改札正面   駐車場完備

2023年10月29日更新

歯が割れた。歯根が折れて抜歯してインプラント治療を勧められた。下顎大臼歯の垂直的歯根破折!通常抜歯が第一選択のところを口腔内接着治療で機能回復をしたケース。

   

東京都 調布市 京王線 柴崎駅南口正面のあきら歯科 院長 伊藤 玲です。

今回は、右下大臼歯部分が垂直的歯根破折を呈し、保存困難な歯に対して口腔内接着治療を施し、機能的に回復処置を行った患者様にアンケートに答えて頂きました内容をお伝えいたします。

他院で歯根破折と診断され抜歯してインプラント治療を勧められ、当院の患者さんからご紹介されご相談で受診されました患者さんです。レントゲン検査やCT検査などを行ったところ、下顎大臼歯部(最後方臼歯)に骨吸収像を呈し、炎症症状を呈しておりました。
同部位の仮蓋を除去したところ垂直歯根破折を認め、歯根破折により炎症症状を生じていました。
歯根破折において通常は、抜歯が第一選択となりますが、消炎処置、感染根管治療後に口腔内接着治療を行い保存することができました。基本的には、歯根破折を呈しているケースですので今後も十分な注意が必要と考えます。

Q1.治療前のお口の状態で気になっていた事はどのようなことでしたか?

A1. 下の右奥歯の歯ぐきに丸いできもの(腫れ)が出来ていた。(以前の歯科は初め菌が入っただけと言ってここに来れなかったです。最後はインプラントしかないと言われました。)

Q2.治療完了後の状態は、治療前と比べていかがでしょうか?

A2. 腫れもなくなり、痛みもないです。なるべく固いものを噛まないように気は使っていますが、インプラントより自分の歯(根っこ)がある事が有難いです。

Q3. 垂直歯根破折歯接着治療後は、術前に想像されていたお痛みや腫れ、受けられた後の感覚としては、痛みや腫れはいかがでしょうか?

A3. 治療の初期は、少し痛い時もありましたが、全体的に痛みや腫れは少ないと思います。

初診時口腔内写真:頬側に腫れ、発赤を認め炎症反応を呈しています。

CT検査 : 右下最後方臼歯の根尖部と遠心部に骨吸収像を認めます。※CTでは微細な亀裂(クラック)は確認できません。大きな破折は確認できても、微細な亀裂(クラック)は、呼吸による微動な体の動きでCT画像に映らなくなります。炎症の兆候、広がりを確認するには、CT検査は有効な検査方法です。

仮蓋を除去すると著しい消耗劣化を呈し、歯根が破折していることが確認できました。亀裂(クラック)を生じていて、それにより炎症症状、骨吸収が起きています。感染根管治療を繰り返し、可能な限り内部の汚れを取り除きます。

消耗破損している根管、根尖端内部に対してMTAセメント(Mineral Trioxide Aggregate cement)を併用し根管治療を完了した後に、亀裂(クラック)部分を接着して土台を築盛します。

被せ物装着:被せ物を装着し経過観察していきます。根本的には亀裂(クラック)の存在や消耗度の高い歯ですので、他の歯との違いをご自覚して頂き、十分に注意が必要であることをご理解頂いた上での治療であると考えます。

院長コメント

右下大臼歯の垂直歯根破折により炎症症状を生じていたため、破折歯根の口腔内接着治療により咬合機能の回復を致しました。
垂直的な歯根破折と著しい感染や歯質の劣化消耗度が大きく、CT検査、レントゲン検査などの各種資料採取し保存可能か検討を進め、患者様とよく相談の上、垂直歯根破折歯の口腔内接着治療を行うことと致しました。

通常なら保存不可能と判断し抜歯して、インプラント治療などで対応することが想定される今回のケースを可能性が少しでもあるのなら『垂直歯根破折歯の口腔内接着治療 』の選択を考えてお勧めしました。但し、本来なら抜歯が第一選択となるケースであり、不確実性である治療でもあることを患者様に理解して頂きながら行う治療であると考えます。どんなケースにおいても可能であるというものではないと考えております。患者様のご理解とご協力がなければできない治療です。
歯根破折の再発などのリスクはありますが、破折歯根内部を接着強度の高いセメントにより強力に接着させて、それだけ消耗している歯根を保存して機能回復することができて補綴修復処置が無事に終了して、機能回復することができて嬉しく思います。難易度の高い治療でありました。患者様のご協力に感謝致します。

『垂直歯根破折歯の口腔内接着治療』 に対して十分にご理解頂き、円滑に治療を終えることができました。引き続き定期的な診察、口腔ケアで口腔内の環境を整えて、できるだけ長く良い状態を維持できるように予防に努めて頂きたいと思います。そして、今回の『垂直歯根破折歯の口腔内接着治療』 を通して、『歯の大切さ』を感じて頂けたかと思います。また、同時に歯にかかる大きな負担荷重というものをより理解を深めて頂き、『噛み合わせ・歯並び』『歯ぎしり、食いしばり』などから歯に亀裂(クラック)が生じることをご自覚、ご理解頂けたことかと思います。

『垂直歯根破折歯の口腔内接着治療』を受けられた患者様は、このような歯根破折により抜歯を考えなければならない経験をされることと今回の治療により大切な歯が元に近いような状態に戻ることで、歯への関心と大切さへの理解が深まることで予防意識が高まります。日々のご自身でのプラークコントロールの改善にもつながることを期待しております。このような良好な結果を実現できると患者さんと共に感動の場面を共有できることが歯科医師として嬉しく、やりがいを感じる次第です。当医院では、インプラント治療も行っています。インプラントは人工物でありますが、機能回復をするには良い治療法と考えています。しかし、自分の歯をできるだけ残したいと思う患者様の思いに寄り添えるように日々努力し、それぞれの患者様にあった治療をご提供できるように、患者様とともに考え、知恵を絞り、工夫を凝らして行きたいと考えております。

今後、歯に対する関心をお持ち頂き、益々歯の大切さを感じ、歯科医院での定期的なメインテナンスの重要性をご理解頂けますことに嬉しく思います。
患者さまご自身も元の歯の感覚のように戻ったことで、違和感なく過ごして頂いているようです。その他の治療を含め、しっかりとメインテナンスを継続していただければ幸いに思います。


あきら歯科

〒182-0007 東京都調布市菊野台2-22-2 サンメディカルビル1F
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新宿から24分 明大前から15分 調布から5分

https://www.akira-dental.com


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