2018年7月12日更新
患者様の声『垂直歯根破折歯の口腔外接着再植法』編 50代 男性 "Teeth re-implant operation after bond the vertical root fracture teeth outside the mouth"
2018/11/17
東京都 調布市 京王線 つつじヶ丘駅・国領駅のとなりの駅
柴崎駅南口正面のあきら歯科 院長 伊藤 玲です。
今回は、垂直的に2つに歯根破折した歯に対して口腔外接着再植法を行った患者様にアンケートに答えて頂きました内容をお伝えいたします。
右下大臼歯部の歯肉部違和感と痛みを訴え、当医院来院。
大臼歯の垂直歯根破折が原因で炎症が広がり、痛みが治らない状態の患者様です。
通常は、抜歯が第一選択となりますが、消炎処置後、『垂直歯根破折歯の口腔外接着再植法』を行った患者様です。
来院時口腔内写真:垂直的に歯根破折しています。それにより痛みや腫れが消失しません。通常は、抜歯が第一選択となる状況です。
抜歯後の口腔内写真・抜歯した歯:歯根破折により2つに別れ修復困難な状態です。抜歯窩(穴)の炎症性の不良肉芽組織を除去します。
口腔外接着時写真:口腔外でバラバラになった歯根を炎症性組織を除去・消毒し、セメントで接着します。
再植手術後口腔内写真・レントゲン写真:接着した歯根をもとの抜歯窩に戻します。動かない様にしっかりと縫合・固定します。
術後1ヶ月経過口腔内写真・レントゲン写真:接着性セメントの剥がれもなく、歯肉に腫れもなく安定しています。
術後1ヶ月半経過口腔内写真:土台を立てて、仮歯を装着して数ヶ月様子をみます。
術後2ヶ月経過レントゲン写真:歯根周囲に骨様の不透過像を確認。
術後5ヶ月経過口腔内写真:歯肉との調和もあり、炎症症状もなく安定していることを確認し、最終補綴物(被せ物)Gold Crownを装着します。
<アンケート>
Q1.治療前にお口の状態で気になっていたことは、どのようなことですか?
A1. 治療してあった下奥歯(両側)の状態が悪く、かぶせてあった部分がとれてしまった為、食べ物が詰まったり、奥歯を使えない状態だった。
Q2.治療完了後の状態は、治療前と比べていかがでしょうか?
A2. 左下奥歯は抜歯治療となったため、余り使えませんが右下側はまだ使えそうで、食事の問題はなさそう。
Q3.手術は、術前に想像されていたお痛みや腫れと比べて、受けられた後の感覚としては、痛みや腫れはいかがでしょうか?
A3.一度抜歯した歯を定着させるまでの間、固定の為の糸が緩んでくるのが困った程度で痛み、腫れは特に気にならなかった。
院長コメント
左右下奥歯の2箇所の歯が2つに割れていて、炎症症状を発現しご来院され、まずは消炎処置を施しました。
大きな『垂直歯根破折』を認め、これが原因で炎症を繰り返し、機能障害を起こしていたことをご理解頂き、『抜歯する』か、『口腔外接着法』を検討して頂きました。
抜歯することで、抜歯後の処置の選択が、ブリッジ・入れ歯・インプラントを選択する必要があります。
左下奥歯に関しては、炎症症状、骨吸収、破折歯の汚染、破損が著しく抜歯することでご了承頂きました。
今回手術した、右下奥歯に関しては、破折歯の汚染状態が著しく、困難でチャレンジングなものではありましたが、一つでも歯を保存したいと思うお気持ちにお応えして『垂直歯根破折歯の口腔外接着再植法』を行うことになりました。
『口腔外接着法』を選択されたことで、安定的に再植した歯根が正着することができれば、単独で被せ物にすることができます。(※歯根の状態や歯根膜の状態によって歯根吸収や動揺など正着しない場合もあります。)
今回、無事に炎症もなく、安定的な被せ物を装着ができました。健全な歯に比べると接着してある歯であるため、食事時など十分に注意する必要はあります。
今後は、他の部分も含めて定期的なメインテナンスをさせて頂ければと思います。
詳しくは以下をご参照ください。
あきら歯科
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