歯を失ってしまった方へ
- 奥歯だし、目立たないから
- 反対の歯で噛めるし不自由していないから
抜けた歯を放置してしまうと・・・
歯が一本抜けたままの状態でも
などといった理由で放置されていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
しかし、たった一本の歯の喪失が、放置をしていると取り返しのつかないことになってしまう場合もあるのです。
噛み合わせのバランスが崩れる
歯を失ってしまうと食べ物が良く噛めなくなりますので、反対側の歯で噛む癖がつきやすいです。
一方の歯でばかり噛んでいると、筋肉のバランスが崩れてお顔やからだ全体の歪みを生じさせる原因になってしまうこともあります。
また、全体の噛み合わせにかかる力のバランスも崩れてしまいますので、負担の集中してしまう歯が悪くなりやすく、次々に歯が悪くなっていくという悪循環を招いてしまいます。
虫歯を放置している場合なども片噛みの癖がつきやすいので、なるべく早く治療をし、意識して両側の歯を使って噛むようことが大切です
歯茎が痩せてしまう
歯が抜けた部分の顎の骨には咀嚼による歯からの刺激が伝わらなくなるため、骨が吸収され減少してしまいます。
骨が減少すると歯茎が痩せて見た目にも悪影響を及ぼす他、入れ歯を入れても安定性が悪くなってしまいます。
インプラントの場合は増骨手術も可能ですが、精神的も金銭的にも負担のかかるものです。なるべく早く対処した方が負担も少なく済みます。
周囲の歯が動いてしまう
失った歯を放置していると、歯が抜けてできた余分なスペースに、かみ合う歯を失った歯や、隣接する歯を失った歯が少しずつ移動してきます。
ケースによっては、ねじれたり傾いたりして噛み合わせに影響を及ぼしてしまい、矯正治療が必要になるケースも少なくありません。
歯を喪失したら、なるべく早くその部分に代わりになるものを入れて歯の移動を防ぎ、噛み合わせの機能を維持する必要があります。
歯を失った場合の治療法
歯がなくなった部分の治療法には、次の4つの方法があります。
入れ歯
残っている自分の歯にバネをかけて人工の歯を入れる方法です。
取り外しをして使うことができるので口腔内を清潔に保つことができます。
保険治療内でも制作が可能ですが、使用できる材料に制限が生じ、欠損部分によってはバネが見えたり、強い違和感を感じたります。
ブリッジ
歯が抜けた部分の両隣の歯を支えにして、取り外しの出来ない人工の歯でおぎなう方法です。
自分の歯と同じように噛むことができ、審美性も回復することができますが、支えとなる両隣の歯を大きく削る必要があるため、その歯の寿命を短くしてしまう事になります。
また、取り外しができる入れ歯と違い常に固定されている状態のため、周囲に汚れが溜まりやすくなります。
インプラント
歯が抜けた部分に、チタンでできた人工の歯の根を埋め込んでおぎなう治療方法です。
自分の歯と同じように噛むことができ、審美性も回復することができるうえ、周りの歯を削ったり負担をかけたりすることがありません。
残っている歯をなるべく長持ちさせるという「保存」の観点からは最適な治療法と言えますが、保険治療が適用されないため自費のみとなります。
また、患者さまの状態によっては適応できないケースもありますので、まずは歯科医師に相談されることをおススメします。
自家歯牙移植
自家歯牙移植とは、失った歯のところに自分の親知らずなどを抜歯して移植する方法です。
自分の歯を活用するといった点で、人工歯を入れる入れ歯やブリッジ、インプラントとは異なります。
自分の歯を移植するわけですので異物反応が起きにくく、普通の歯と同じように違和感なく使えるというメリットがあります。
治療自体は、適応症例も限られ難易度も高く、インプラントと比べると成功率が落ちると言われておりますが、治療後に矯正を行うことも可能ですので、将来矯正治療を検討されている方には向いてる治療法と言えるでしょう。
条件によっては保険の適用もできますので、歯を失ってしまった場合は検討したい治療法の一つです。
それぞれの治療について、詳しくはこちら