2016年8月3日更新
患者様の声 垂直歯根破折歯の口腔外接着再植法編 80代 女性
2019/05/30
82才 女性
右下小臼歯部の歯肉腫脹と痛みを訴え、当医院来院。小臼歯の垂直歯根破折が原因で炎症が広がり、歯肉に膿が溜まってしまった患者様です。
通常は、抜歯が第一選択となりますが、消炎処置後、『垂直歯根破折歯の口腔外接着再植法』を行った患者様です。
歯肉に膿がたまり、大きく腫れていました。被せ物を外し、排膿処置を施します。垂直歯根破折を認めます。 |
|
消炎処置が落ち着いた3週間後に『垂直歯根破折歯の口腔外接着再植法』を施行。抜歯すると垂直歯根破折線が根尖部にまで及んでいます。 |
|
破折線部分を削合します。 |
|
削合した部分に歯科用接着性ボンドで接着し、根尖部分を削合します。 |
|
抜歯した抜歯窩の炎症性不良肉芽組織を除去し、口腔外で接着した歯根を元の位置に再植し、縫合します。 |
|
手術後4週間後に土台を装着し、仮歯で経過観察します。 |
|
手術後8週間後に最終補綴物を装着し完了します。 |
|
術後2年経過後の口腔内写真。 術後3年経過後の口腔内写真。 |
Q1.治療前にお口の状態で気になっていたことは、どのようなことですか?
A1. 前に作った入れ歯とかけた反対側(右)の歯がだんだん合わなくなってきて、痛むので外す日が多くなりました。
Q2.治療後の状態は、治療前と比べていかがでしょうか?
A2. 右の歯の歯根破折再植手術で新しく作って頂いたお陰様で、痛みもなく普通に噛む事も出来る様になりまして、食事も苦にならなくなりとても嬉しいです。 新しい部分入れ歯も、歯ぐきにピッタリして今の所痛みもなくありがとうございました。
院長コメント
歯肉に膿がたまり、大きく腫れて、痛みを伴いご来院され、まずは痛みを取るべく被せ物を外し、排膿処置を施しました。『垂直歯根破折線』を認め、これが原因で腫れて、炎症を繰り返していたことをご理解頂き、『抜歯する』か、『口腔外接着法』を検討して頂きました。
抜歯することで、抜歯後の処置の選択が、ブリッジ・入れ歯・インプラントを選択する必要があります。
『口腔外接着法』を選択されたことで、安定的に再植した歯根が正着することができれば、単独で被せ物にすることができます。(※歯根の状態や歯根膜の状態によって歯根吸収や動揺など正着しない場合もあります。)
今回、無事に炎症もなく、安定的な被せ物の装着ができました。健全な歯に比べると接着してある歯であるため、食事時など注意する必要はありますが、機能的にご満足頂き、快適に過ごされている事に大変嬉しく思います。
今後は、他の部分も含めて定期的なメインテナンスをさせて頂ければと思います。
あきら歯科
〒182-0007 東京都調布市菊野台2-22-2 サンメディカルビル1F
京王線柴崎駅 南口改札正面徒歩10秒
新宿から24分 明大前から15分 調布から5分
https://www.akira-dental.com