2015年6月26日更新
TCH(Tooth Contacting Habit : 上下歯列接触癖)のコントロールをして歯の寿命を延ばしましょう❗️
2017/09/15
東京都 調布市 京王線 柴崎駅 南口正面 あきら歯科 院長 伊藤 玲 です。
今回は、噛み合わせの分野から、TCH(Tooth contacting habit : 上下歯列接触癖)について考えます。
イメージしてみて下さい。歯は、どんな場面でぶつかり合い、こすれ合うのでしょうか?
お食事をしている時は…
食べ物が介在しますので、基本的には接触しません。しかし、キャンディや氷などの固いもののよる接触で、歯に過度な負担がかかる時があります。
ボーッとしている時は…
1〜2mmの空隙(安静位空隙)が常にあり、歯は接触しません。
おしゃべりしている時は…
発音してみて下さい。歯は接触しませんね。
さて…
歯が接触し、ぶつかり合い、こすれ合う場面は、睡眠時の『歯ぎしり(ブラキシズム)』や日中に受けるストレスや習慣などによる『くいしばり(クレンチング)』です。
そして、近年ストレス社会において注目されている『TCH(Tooth contacting habit:上下歯列接触癖)』があります。
TCH(上下歯列接触癖)の判断基準は、1日のうちに20分以上、上下の歯が触れていることです。
本来、上下の歯列が生理的に触れる時間は意外と短く、20分以内と考えられています。
上下の歯が触れるように、強い力で噛むと、直ぐに筋肉疲労が生じて1分も噛み続けることはできません。しかし、上下の歯が触れただけの状態では、筋肉疲労を生じることが少なく、長時間接触を続けることができてしまいます。
TCH(上下歯列接触癖)における問題点は、『力の強さ』ではなく、『力がかかっている時間』なのです。
筋肉疲労を感じなければ、自覚することなく、長時間にわたり上下の歯列を接触させて、その間、咀嚼筋は収縮し続けています。
この長時間にわたる咀嚼筋の収縮によって生じた力エネルギーが、顎関節、歯、被せ物、歯周組織、頭頸部などに、以下のように様々な問題を引き起こすこととなります。
顎関節症状 : 顎関節症、関節円板の転位・変形・摩耗、下顎頭の変形・摩耗、関節突起の摩耗
歯 : 摩耗、歯冠破折、歯根破折、楔状欠損など
被せ物 : 脱落、変形、摩耗など
歯周組織 : 歯周病の進行、骨隆起、顎骨の吸収、下顎角の肥大化など
頭頸部 : 頭痛、肩こり、筋肉痛など
上記のような問題を引き起こすTCH(上下歯列接触癖)を理解して、日常生活において歯をできるだけ接触させないように心がけたいですね。
あきら歯科
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